ブログ説明


早穂理さんは、いのちの森「水輪」を造った塩澤夫妻の娘さんのお名前です。出産時に分娩の医療ミスにより、脳に傷をつけてしまいました。
早穂理さんは歩くことも、話すことも、自分の手で食べることもできませんが、心はみんな解っているようです。そんな早穂理さんの毎日を紹介させて頂きます。
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2014年11月14日金曜日

心の弱さを超えること

みなさま、こんにちは。今日は、さおりさんから学んだことをお伝えします。さおりさんは、お月様の周期で生活しています。なので、一日25時間のリズムで一日1時間ずつ生活の時間がずれていきます。さおりちゃんは、夜中に起きだしてご飯を食べる日もあります。夜の時間さおりさんケアをするスタッフは、昼間眠ってさおりさんにあわせてよるおきてきますが、眠気との戦いになってしまう時があります。どれだけ、さおりさんにむきあい、さおりさんの身になって声にならない声をききとれるか、真剣になれば、眠気も吹き飛びます。しかし、さおりさんを癒す気持ちで接していかなくてはいけないのに、逆に私がさおりさんに癒されてしまい、自分の眠気に負けてしまうときがあります。さおりさんは、おなかがすいて、一生懸命に訴えているのに、私は自分の眠気に負けて、おなかがすいているさおりさんの気持ちに気づかないときがあります。普段、さおりちゃんをかわいい、かわいいと言いながら、肝心な時に、さおりちゃんを無視しては、元も子もありません。
 私は、技術や知識を求めたり、人に認められたいきもちからなにかやることがありましたが、そんなことよりも、しゃべれないさおりさんのこころの声を、本当に聞き取ることができることのほうが、大切なのだと気付かされました。
 研先生、みどり先生は、自分の弱さに打ち勝って、良心にうそをつかないことを、さおりさんを通して学ばれてきたのだなと改めて感じました。



担当;さとう