ブログ説明


早穂理さんは、いのちの森「水輪」を造った塩澤夫妻の娘さんのお名前です。出産時に分娩の医療ミスにより、脳に傷をつけてしまいました。
早穂理さんは歩くことも、話すことも、自分の手で食べることもできませんが、心はみんな解っているようです。そんな早穂理さんの毎日を紹介させて頂きます。
ご感想・お問合せは、メール suirin@suirin.com までお願いいたします。

2013年10月28日月曜日

おめでたとび

皆様、こんにちは。今日は、眠っているさおりちゃんについてお話します。
さおりさんは、机にお座りしていて眠くなってくると、「おめでたとび」という格好をします。どういうことかというと、机に前のめりになり突っ伏して、両手を後ろへ投げ出し、手のひらを上へ向けて飛ぶような格好をします。
横になっているときも、眠る前になると両手をパタパタと振って飛ぶようなしぐさをします。さおりちゃんはもしかすると、夢の中でいつも自由にいろんなところを飛び回っているのかもしれません。
 眠っている間は、おめでた星へかえっているんだよ、と教えてくれたスタッフの方もいます。
 さおりさんが静かに眠っているようすは、純真無垢でほんとうに無防備です。
まわりのことを疑うことなど知らないような寝顔は、見ているこちらの心をも癒してくれます。万人の人の心の中にある、平安な境地、その場所をさおりさんはおもいださせてくれます。

担当、佐藤りえ

2013年10月26日土曜日

浄化


皆様こんにちは。昨日は、10月の誕生日会がひらかれました。そこで、水輪のできた原点であるさおりさんに向けて、一人一人が想いをはなしてくれました。そして、わたしたちは五体満足に生れてきたこと、それに対して自分の考え方さえ変えていけば、よくなっていけることを、みどり先生は、もう一度おっしゃいました。さおりを見てみなさい、あなたたちには、歩ける足がある、動かせる手がある。考え方さえ変えていけば、自分を変えていけるでしょう、だから真剣に生きなさい。と。
 昨年、さおりさんは重篤な肺炎にかかり死の淵に立つところまで行きました。
さおりさんが風邪をひくときは、周りの私たちにさおりさんがメッセージを出しているときだ、と研先生はおっしゃいます。
私たちが、さおりさんの身になって実習をしていないとき、いまにいきれていないとき、SOSを出しているさおりさんの声にならない声を見落としてしまいます。
そういったとき、さおりさんは、皆の在り方、方向性が間違っていることを知らせるために身をもって病気になるのです。わたしたちの業を背負って、浄化してくださっているのかもしれません。

                    担当,佐藤りえ

2013年10月24日木曜日

エステの時間


さおりさんには、10年以上続けている習慣があります。
それは食後のエステの時間。熱~いタオルでお顔を拭き、両手の指を一本ずつ拭いていきます。
さおりさんも気持ち良いのか、うっとりしています。かおのタオルを引っ張ろうとする手もゆるみ、じいっと、されるがままです。。おゆびのエステでは、さおりちゃんが自分で次の指をだして待っていてくれます。「いーち、にーい、さーん、」数を数えるのと一緒に、ぴょこっとお指をあげてくれます。
そして「よーん、ごーお、できたー!!さおりちゃんやったー!えらいねー。」
そういうと、さおりちゃんもほこらしげにしています。
 さおりちゃんの手は、丸っこくて柔らかで白い、とってもかわいらしい手です。
指は研先生に似ています。研先生は、しらうおの手、ならぬ「どじょうおの手」とおっしゃっています。二人が並んで寝ていると、同じ格好でねむっているときもあり、やっぱり、親子だなあ、と思います。

2013年10月19日土曜日

さおりのうた2


さおりさんは、何も話さないし、こうしてああしてとも言わない。
だけど、みなは自然にさおりさんのために動いている。
 さおりさんは、今この瞬間を懸命に生ききり、ほほえむ。
 お礼も、なにもいわないけれど、皆さおりさんのために動く。
 水輪のおおもとは、さおりさんの気。
 すべてを受け入れ、あるがままに流れる。
 水輪の不思議はこれだ。
さおりさんに、させていただくことは、
自分の良心へ向かってさせていただくこと。
さおりさんは、良心だ。
自分がこんなに美しかったのだと驚く
私たちはさおりさんに生かされ
無言で動けないさおりさんから発するエネルギーで自然に動いて生かされている
さおりさんはふしぎだ。
彼女が笑えばみんなみんな、よろこびにあふれる。

 さおりさんの笑顔は、花がこぼれるよう。
やわらかなひかりのなかに、あざやかな大輪の花が咲く。


さおりさんは43日の春生まれです。
さおりさんの気はやわらかな春のおひさまのよう。
やさしくあたたかな笑顔。
春の女神さま。

2013年10月17日木曜日

今日はさおりちゃんと日赤に行って参りました。


 一週間ほど前から、気管切開をしたさおりちゃんの喉につける「カニューレ」という器具が、にくげに引っかかることで、入りにくくなり、寝ている時、出血を繰り返してしまいました。

これは手術になるのではないか・・・。

そう思う中の緊迫した状態で出発をしました。
 
福祉タクシーの中で、緊張しているさおりちゃんにエールを送ります。

「さおりちゃん、い~ね~、久しぶのお散歩だね。楽しいね~。」

と安心の言葉を送るのは、お母さんのみどり先生。

「理恵ちゃん、横のカーテンをもっと開けてあげて。お外がよく見えるように」

寝台車を運転してくださった方はとても気転のきく方で安全運転をしてくれました。

そして、さおりちゃんの呼吸が速くなってくると、ストレッチャーの上半身の角度を

上げられることを教えてくれました。

無事日赤に着くと先に車を走らせていたお父さん(研先生)と航介さんが出迎えてくれていました。

病院に入る際はみんなマスクを装着します。
 
風邪の菌をもらわない様にと願をかけ、さおりちゃんにもマスクを装着します。

前回、日赤に来たときはマスクをいやがり何度も外そうとして

しまいましたが、今回はとってもおりこうさんにすることが出来ました。

耳鼻咽喉科の「ねつ先生」にみていただきました。
5年程前に来たことを覚えて下さっていました。

みんなの緊張が高まるなか、内視鏡がさおりちゃんののどの中に

入っていきます。

「う~ん、きれいですね、とてもいい状態ですよ」

いろいろな角度から見せていただきましたが、とってもきれいなピンクいろ

をしていました。

そこにいる、誰もがホッとし笑顔に変わりました。

「むしろ、入院していた頃よりいい状態になっていますよ。」

と、先生。

「やった~。
    良かったね~、本当に良かったね、 手術しなくてもいいん



だ。」

みなの安堵が伝わってきました。

喉だけではなく、お耳も診察して頂きました。

耳の中から大きな垢がとれましたがとりきれないものに関しては来週

治療させて頂くことになりました。

お耳の掃除は痛かったと思いますが、さおりちゃん、見事に頑張りました。

日赤の先生方、本当にありがとうございました。

そして、帰りの寝台車も行きと同じ運転手さんに来ていただき、無事おうちに帰ってきま

した。

母屋では、さおりちゃんの帰りを待っているスタッフ。
ニンジンとトマトのジュース。

消毒の準備。

さおりちゃんのために大掃除されたきれいなお部屋が用意されています。

「みんな、ただいま~。さおりちゃん無事だったよ、手術しなくても大丈夫」

みんなの安心と喜びが一つになりました。



おうちにもどってきたさおりちゃん、とっても元気いっぱいで

大きな声を出していました。

「あたたたたたたた~、あ~、あ~。」

「手術しなくて良かった~」

とさおりちゃんが安心しているように見えました。

さおりちゃん、本当に良かったね。

お疲れ様でした。

担当:小林

2013年10月9日水曜日

ひとつのいのち


いのちの森に静かに息ずく
ひとつのいのち,そのいのちは
とても自然体です。 
ふしぎにどうして、どうして!とおもうくらい
自然に生きている女の子。
その不思議ないのちの働きは、
いのちといのちにつながって
皆の心へ響きます。
ひとつのいのちが輝けば
みなのいのちも輝いて、
ハーモニーがいのちの森へ
響きます。

みなが畑という自然にまむかって、いのちの野菜を育てるように
わたしはさおりさんという自然へま向かって、いのちのひびきを伝えます
いのちの森の真ん中に息ずく
さおりさんという輝くいのちを奏でるために

                  佐藤りえ

2013年10月3日木曜日

お歌のデザート


皆様こんにちは。きょうはさおりちゃんのすきなお歌の時間についてお話しさせていただきます。
 さおりさんの御飯が終わり、ネブライザー(霧化した蒸気をのどへかける器械)をかけるときに、お歌をうたいます。
以前は、さおりさんの御飯が終わってから母屋のお勝手でさおりちゃんの周りにスタッフが集まって皆でお歌のデザートをうたっていました。
お歌のデザートとは、童謡などをメドレーでさおりちゃんに歌ってあげることです。
さおりちゃんは、耳が肥えているので、下手だったり、心のこもっていない歌には、見向きもしません。しかし、気持ちが乗ってくると、一緒に声を出してくれたりもします。
さおりちゃんと接していることで、女性は母性が育てられていると思います。
 今は、大人数ですが、またスタッフ実習生のみなに集まっていただいて、さおりちゃんにお歌を歌ってもらいたいです。