みなさま、こんにちは。きょうは、さおりちゃんについてお話します。さおりちゃんは、生まれた時に脳に傷がつき、脳に酸素がいかなかったため、酸素欠乏による頭蓋内出血をおこしました。普通に生れれば、健康な子供で生まれたのに、医療ミスのために、さおりさんの人生は大きく変わってしまいました。
脳に傷があるために、頭の中で電流が流れた時に、スパークが起きるように発作がおこります。今は、新薬のてんかんの薬、イーケプラや、フェノバールを飲んでいるために、大発作はめったに起きませんが、小発作はいまでも一日に5,6回くらいは起こります。以前、新薬を飲む前は、大発作が月に4回くらい起こっていました。大発作が起こると、体中の筋肉が硬直するので、気道もねじれて呼吸ができず、唇が紫色になってチアノーゼがおこります。目の玉が反転し、体全体が、けいれんをおこします。
大発作の予後もわるく、次の日まで、ぐったりとして元気がありません。発作中は、呼吸ができないために、体の末端の細胞まで酸素がいかず、酸素欠乏がおこり、手足の筋肉もだらりとしてしまいます。誤飲も多くなり、しょっちゅうむせ返ることもありました。
大発作は、睡眠中に、急に起こってくるのですが、大発作後、硬直、けいれんが治まり、呼吸ができた時に、やっとさおりさんの意識が戻って、その時に、さおりさんはにこー、っと、戻ってきたよー、もしくは、呼吸ができてうれしい!!とでもいうように、極上の笑顔を毎回みせてくれました。
さおりちゃんったら、こんな苦しいだろう時に、笑ってくれなくてもいいんだよ。でもありがとうね。と涙がでました。
今は、大発作がほとんど起こらなくなったので、さおりちゃんも、だいぶ楽になったのではないでしょうか。これも、新薬のおかげです。
担当:さとう