ブログ説明


早穂理さんは、いのちの森「水輪」を造った塩澤夫妻の娘さんのお名前です。出産時に分娩の医療ミスにより、脳に傷をつけてしまいました。
早穂理さんは歩くことも、話すことも、自分の手で食べることもできませんが、心はみんな解っているようです。そんな早穂理さんの毎日を紹介させて頂きます。
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2013年11月15日金曜日

ななかまど


こんにちは。昨日は初雪が降りました。まだ11月の初めだというのに、けっこう積もりました。



さおりさんの部屋の大きな窓から見渡す雪景色は、白銀の世界に、朝の日光が反射して、キラキラと光りとてもきれいでした。さおりさんのお部屋の前にはナナカマドの木が、窓に寄り添うように生えています。この木は、さおりさんが飯綱へきたころには、まだ窓の下に枝のてっぺんが来ているぐらいだったそうです。

 






 今では窓から見上げるくらいに、ナナカマドの木も大きくなりました。
 

さおりさんといっしょに成長し、さおりさんを、この30年間見守ってきた木です。

さおりさんの部屋を、ナナカマドの部屋とわたしたちは呼んでいます。

 さおりさんが、ほとんどの時間をすごすこの部屋は、部屋の中にいながら自然の森の中にいるように感じるほど、窓が大きく作ってあり、木々の枝がまじかに見えます。 

 春の小鳥のさえずりや、5月にはナナカマドの白い花、夏にはみどりの葉っぱの葉脈が光に透けて見え、秋には赤い実がなり、冬にはふんわりと枝に積もった白い雪。それぞれの季節が、手に取るようにまじかに見えます。

 
 さおりさんは365日、どこへも行かずこの窓から見える飯綱の四季を感じとっています。
 
担当:佐藤りえ